FireFest 3 観戦記 - 2006.10.28

9:00起床。窓から外を覗くとあいにくの曇り空。雨降らないと良いなぁと思っていると TAKE さん、布くんもお目覚め。身支度を済ませホテル 2F にある食堂で朝食を採る。このホテルの朝食はビュッフェ形式となっており、トースト・紅茶・目玉焼き等々で軽く済ませる。

朝食も食べ、部屋に戻りしばし休憩した後、ホテルを出発し FireFest の会場となる ROCK CITY へ向かう。しかし、開場時間の 12:15 まで1時間半ほど時間があったため、ノッティンガムの街をブラブラしたり、Victoria Center なるショッピングセンターを覗いてみたりして時間を潰すことに。開場30分前となり、ぼちぼち会場に向かうかと思ったものの、会場にフードコーナーがあるか不明なため、何か食べてから行こうということなり、会場近くのカフェでまたしてもトースト&紅茶で一息。

お腹も満たし、時間も12時を過ぎたところで一路 ROCK CITY へ。会場前に到着すると既に大勢のお客さんが列を成しており、我々もその最後尾に加わる。列は意外とサクサク進み、無事会場入りしたのが12:25。オープニングの NEXX のステージまでまだ30分以上あるのでじっくりマーチャンダイズ売り場でも物色しようと思っていたら、ステージ上では MC いきなり NEXX の登場を告げる。時間が押すことはあっても繰り上がることは非常に珍しく、心構えもないままにいきなり NEXX のステージがスタート。

その NEXX 、 Patricia Tapia の溌剌としたヴォーカルを主軸に据えたパフォーマンスはオーディエンスをグイグイステージに引き込んでいくライブバンドとしての実力は相変わらずながら、ロックバンドとして醸し出すオーラが以前に比べよりプロフェッショナルになった印象。また、3年前に観た時に比べてコーラスがアルバムと同様とまでは言えなくとも、メロディの魅力を増幅させる要素として格段に向上していることにはちょっとビックリ。最新作 "Another Dawn" でのハードに厚みの増したサウンドへの変化は、ライブバンドとしての成長を投影した結果だったのだと実感。この逞しく成長した姿にオープニングから感動。終演後、フロアから沸きあがった大歓声が今回のステージを成功を証明していたように思う。

NEXXのステージが終わり、ここで景気付けにビールをと思ったものの、次の TREAT に集中するため、敢えて移動せずじっと待つことに。

そして TREAT のステージがスタート。正直再結成バンドだし、往年の曲が楽しめればパフォーマンスについては目をつぶろうとちょっと諦めにも近い気持ちで挑んだところ、これが見事に予想を裏切られた。ビジュアルこそ経過年数を感じさせるものの、プレイは現役感バリバリのハードロックバンド。一番心配していたヴォーカルの Robert Urnlund はパフォーマンスがちょっとかっこ悪いけど、伸びやかに北欧ヴォイスを聴かせる。弦楽器隊二人もハードロッカー然とした佇まいで堂々としたプレイでオーディエンスを煽りながらも、サビでは美しいコーラスハーモニーを披露。選曲には前半は初期の作品からノリのいい楽曲を中心にチョイス。その中に挟まれた新曲 "I Burn for You" はオーディエンスにも浸透しており、サビでは合唱が起こる。後半に差し掛かると"Sole Survivor", "Conspiracy", "Get You on the Run", "World of Promises" と怒涛の名曲波状攻撃で完全に昇天。「まだ2バンド目だよな?」と目を疑うほどの盛り上がりを見せ、約50分のライブは終了。SWEDEN ROCK 出演を始め、本国ではそれなりにライブこなしてるとは聞いてたものの、まさかここまでのものが観られると思わなかった。

TREAT 終了後、ようやくビールで乾杯。マーチャンダイズ売り場を覗くとフェス T シャツは既に売り切れ。各バンドのTシャツ・CDもかなり少なめ。友人に頼まれていた WINGER Tシャツはバンドが会場入りしていないのか、この時点ではまだ売られていない。この状況だといつ売り始めて売り切れるかわからないので、こまめにチェックせねばと思い、次の WIG WAM を待つ。

そしてステージには WIG WAM が登場。正直このバンドに関しては確信犯のネタ臭がどうしても受け入れられず、曲に関しても良く出来てるとは思うものの、自分の感性には刺さってこない。ということもあり、後ろの方で静観していたのだけれども、のっけからヴォーカルの Glam の小林幸子ばりのド派手な衣装でフロアは大盛り上がり。実際バンドはノルウェーのベテラン集合体だけあり、プレイは非常にタイト。芝居掛かった MC でオーディエンスをノセるのも上手い。2枚のアルバムからのオリジナル曲は勿論、途中でプレイされた AC/DC メドレーも違和感なく溶け込み、大いに盛り上がる。アンコールでプレイされた "In My Dreams" では今回の Firefest で最も大きかったのでは?と思えるほどの大歓声が沸きあがる。しかもステージが終わるとバンドはマーチャンダイズ売り場に直行し、サイン会を開始するという徹底したファンサービス振りも好印象。正直曲についてはライブで観ても面白いとは思えなかったものの、この盛り上がりを目の当たりにしてしまうと認めざるを得ない。今のメロハーシーンにおいて、古きよきメロディアス・ハードロックを今に伝える「新しいバンド」(←ここ重要)として貴重な存在なんだと認識を改めました。

続いては FAIR WARNING 。2週間前に日本で単独公演を観ていることもあり、今回はバーカウンター前でビール飲みながらノンビリ観戦。これが再結成組な上に元々ツアーをガンガンこなすタイプのバンドではないだけに、前3バンドに比べライブバンドとしての基礎体力の差は歴然。前3バンドがどれも盛り上がっていたのに比べるとオーディエンスの反応は非常に冷静。曲間では歓声が沸きあがるものの、プレイ中はみんな棒立ち。 Tommy Heart は一生懸命煽っていたものの、イマイチ伝わってこない。曲はどれも素晴らしいし、パフォーマンスも決して悪かったわけではないものの、出演順が悪かった。 TREAT と入れ替わりで2バンド目辺りで出てればもうちょっと印象良くなったんじゃないかな?そういう意味ではちょっと気の毒な気だったかも。

FAIR WARNING 終了後、WINGER Tシャツをチェックしにマーチャンダイズ売り場を覗くとまだ売られていない。仕方なく、ビールを補給し、個人的お目当ての BONFIRE に備えフロア前方へ。

BONFIRE! BONFIRE!! BONFIRE!!! ついに彼らを生で観られると思うだけで感激モノながら、ライブも当然素晴らしい。全盛期の音楽性の変化と激しいメンバーチェンジの末に解散~90年代中期に復活、それ以降音楽性も一貫し、ツアーもコンスタントにこなしているだけにパフォーマンスは貫禄十分。興味深いのは往年の名曲がどれもテンポアップしているところ。全盛期のライブ盤 "Live... The Best" と比較しても明らかに速くなっている。 Claus Lessmann のヴォーカルが全盛期に比べ多少の衰えを感じさせる個所はあったりと、個々のプレイアビリティに多少の衰えはあったとしても、ハードロックバンドとしての衰えを知らず、未だ前進し続けているところがスゴイ。その上、長いキャリアが生み出した名曲を沢山持っており、セットリストも新旧織り交ぜ、限られた時間の中でしっかり山場を作れるのも流石の一言。後半の "American Nights", "Hard on Me", "Sweet Obsession", "Ready for Reaction" の4連発で本日2度目の昇天。さらにはアンコールの "Bang Down The Door" でとどめを刺されました。

BONFIRE でクタクタになったこともあり、このままでは体力的に最後まで持たないと思い、 GOTTHARD は後ろの方でゆっくり観戦。90年代に2回の来日公演に足を運び、ライブバンドとしての凄さは十分知っていたつもりだけど、 "D-Frosted" 以降、落ち着いた大衆向け路線がイマイチ響かず段々疎遠に。アルバムは一応追ってはいたものの、ライブを観るのは1996年の来日以来なんと10年振り。でも、ステージに立っていたのは10年前に胸を熱くしたあの GOTTHARD と何も変わっていなかった。同じ楽曲でもアルバムの2倍も3倍も魅力的に聴かせる本物の歌と熱いハードロックサウンドで繰り広げられるステージに心底感動。ライブ DVD "Made In Switzerland"から敢えてバラードを廃し、ロックチューンだけで構成されたフェス仕様のセットリストも改めてハードロックバンド GOTTHARD を強烈にアピール。盛り上がりという点においては彼らが今回のベストアクトであることは間違いなし。

GOTTHARD の熱演も終わり、あとはトリの WINGER を残すのみ。流石にTシャツももうあるだろうと思い、マーチャンダイズ売り場に行ってみるとこの時点でも置いておらず、今回は販売なしと判断し諦めることに。気を取り直しフロアに戻り、 WINGER の登場を待っていると、ステージではメンバー自らセッティングを行っている。なんか機材トラブルなのか予想以上に時間が掛かっている模様。

結局当初の予定より大幅に押し、トリなのに MC のコールもなければ、セッティングの時から衣装にも着替えず唐突にメンバーが登場し WINGER のショウがスタート。この唐突な始まり方&機材トラブルで Kip Winger の機嫌が悪いのか、笑顔を振り撒くこともなく淡々とショウを進めることもあり、何となく殺伐としたムードが漂う。名曲 "Rainbow in the Rose" のイントロが始まったところで機材トラブルのせいかちゃんと音が出ず、まさかの演奏ストップ。この瞬間は殺伐ムードがピークに達し、大丈夫かと?とヒヤヒヤしたものの、無事に"Rainbow~"も最初からやり直し。この辺りから幾分雰囲気も改善され、オーディエンスの反応もよくなった(気がする)。ここでようやくエンジンが掛かったのか、キャッチーかつ洗練されたハードロックを大人気ないテクニックの応酬で聴かせる WINGER サウンド本来の魅力を存分に堪能。ただ、時間が押した上に機材トラブルもあったせいか、当初の予定よりも20分ほど短い70分ほどで特にアンコールもなくアッサリ終了。最新作からの曲も2曲しかプレイされず、ヨーロッパツアーではアンコールでプレイしてた名曲 "Miles Away" も聴けず少々食い足りなかった気もするが、10数年ぶりに彼らの生の姿が観れて大満足。

これで今年の FireFest も無事終了。来年も10月に開催されるということで、来年に期待を寄せつつ素晴らしいライブの余韻を反芻しながら会場を後にすることに。会場を後にした時点で時間は既に23:00を過ぎている。食事できる店は何処も閉まっており、結局昨日と同じ店でハンバーガーを買ってホテルに戻る。ハンバーガー食いながら TAKE さん、布くんと今日のライブについてあれこれ語りつつシャワーを浴びて就寝。

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