FireFest V 観戦記 - Day One 2008.10.25

今年の FireFest は久々の二日開催(前夜祭除く)。 TONY HARNELL, PRETTY MAIDS のキャンセルはあったものの、総勢16組によるメロディの宴となり、当然のごとく今年も参戦してきました。

TALON
FireFest 5 - TALON今回は6年ぶりとなる新作のリリースおよびニューヴォーカリストのお披露目ライブとなり、それなりに期待してたわけだが、正直言ってこれがしょぼい。新曲はイマイチ伝わってくるものはないし、バンドとしてのまとまりに欠けるというか、正直お父さんの道楽バンドにしか見えない。注目のニューヴォーカリストも前任者よりも確実に劣る。2003年のGODSで観た時はもうちょっと印象良かったんだけど、こうなってくるとドラムのモタリやリズムのヨレとかネガティヴな点ばっかり気になってしまい、早く終わんないかなぁ・・・と思うくらい観てるのがしんどかった。幸先の悪いオープニング。

LOUD AND CLEAR
FireFest 5 - LOUD AND CLEARまだ生きてたこと自体驚きだが、ライブを見て更にビックリ。2枚のアルバムが良質ではあるが小粒だっただけにライブもしょぼいのでは?とタカをくくってたら、タイトなプレイによる出音の説得力はハードロックとしての熱さがあり、美しい四声のコーラスハーモニーはメロディを豊かに彩るといったライブバンドとしての実力でオーディエンスを自らの音世界に引き付ける。実際、曲が進むにつれ大きくなる歓声がそれを如実にあらわしていたように思う。ラストでは METALLICA の "Enter Sandman" をはじめたかと思えば、ヴォーカルが入った途端 JOURNEY の "Don't Stop Believin'" に豹変するトリッキーなカヴァーを披露。こういうユーモアはプレイがしょぼいとお寒い結果に成りかねないがオリジナル曲で大いに盛り上げただけにオーディエンスも好意的な反応によりステージは大円団で幕を閉じた。かと思えば、歓声が鳴り止まず2バンド目にして異例のアンコールに1st収録の名曲 "Love Wait" を披露。帰国したらアルバム聴き直さねばと思ったどころか完全にファンになりました。これがあるからメロハーフェスは止められない。

PAUL LAINE
FireFest 5 - PAUL LAINE前2バンドがある種オープニングアクト的な位置づけだとすると、ここからが本編といったところか。名作 1st ソロの曲を生で聴けるだけでなく、バックを勤めるのが DANGER DANGER の Bruno Ravel (Bass) と Rob Marcello (Guitars) という嬉しいサプライズもあり。ただ、一声発するだけでオーディエンスの意識を引き付ける生声のカリスマ性はあるものの、ステージでの出で立ちにアーティストとしてのオーラは今ひとつ感じられず、淡々と進むステージ進行もあり、期待していたほどはのめり込めなかった。この辺りは現在は裏方仕事をメインとしてる故に、致し方なしといったところか。とはいえ、"We Are The Young", "Dorianna" といった名曲を生で堪能させてもらい、観られて良かったと思えるライブであったことは間違いなし。

VALENTINE
FireFest 5 - VALENTINE去年も見てるしこの後観たいバンドが控えてるので食事タイムに割り当てていたので後半しか観ていないものの、去年よりもバンドとして纏まっていたような気がする。相変わらず Steve Perry と同じ声・顔による JOURNEY みたいな曲は聴いていて楽しい。会場で売られていた新作からのタイトルトラック "Soul Salvation" では聖歌隊も登場。しかし、これが聖歌隊の格好をさせただけのただの素人コーラス隊だったのはいただけない。

JEFF SCOTT SOTO
FireFest 5 - JEFF SCOTT SOTO現時点でネット配信のみの最新作 "Beautiful Mess" の曲を中心に据えたソウル・ファンク色の強いセットリストは FireFest にふさわしくなく、生粋のメロハー者なら眉間に皺を寄せてしまうに違いない。しかし、曲がなんであろうと否応なしにオーディエンスを引き付け会場を盛り上げてしまう天性のエンターテイナーぶりは、その一挙手一投足のすべてがクールでセクシー。グルーヴィーなロックチューンに気持ちよくノセられ、ピアノバラードメドレーでしっとりと歌に酔いしれる至高の75分。ラストでは "Play The Funky Music", "We Will Rock You", "I Love R&R", "Macho Man", "Stayin' Alive" 等々、ファンク・ディスコ・ヒップホップ・ロッククラシックスをごちゃ混ぜにし、フロント3人はサタデーナイトフィーバーの振り付けまで見せるケイオティック・メドレーがあまりにも楽しすぎた。

PINK CREAM 69
FireFest 5 - PINK CREAM 69初期の名曲を中心に David Readman 加入以降の代表曲を加えた鉄板セットリストに歌神 David Readman が吼える。出で立ちが地味でオーディエンスを煽るようなこともなく淡々と進むが、常に笑顔を絶やさずにオーディエンスに視線を送り、彼らの特徴である「WooWoo~」のシンガロングパートでは大合唱が起こりステージとオーディエンスが一体となる。バンド自体は今回のラインナップで最もメタリックでプレイもタイトなだけに、もうちょっと音圧が欲しかったのが唯一の難点。アンコールでは Bob Marley "No Woman No Cry" (だったと思う)を披露。当初のタイムテーブルでの持ち時間は80分だったが、実際は60分強で終わってしまい、もうちょっと観ていたかったと名残惜しくなるほどの充実のステージ。

TYKETTO
FireFest 5 - TYKETTO昨年の FireFest を以って解散のはずが活動を継続、ニューギタリストに VAUGHN のアルバムでもプレイしていた PJ Zitarosa が加入、更にサポートギタリストにこれまた VAUGHN のライブバンドから Tony Marshall を迎えた5人編成となり、今年は初日のヘッドライナーとして登場。正直、これって VAUGHN では?と思えなくないものの、事実上 Danny Vaughn = TYKETTO なので問題なし。むしろギターが二本になったことで音に厚みが増し、よりハードロック然とした印象。 CD ではその凄さの半分も伝え切れていない Danny Vaughn の絶唱もより鮮明にガンガン響いてくる。 "Wings", "Catch My Fall" の美しいメロディの響きに気持ちが晴れやかになり、 "Standing Alone" の魂の叫びに心が振るえ、締めはこれしか考えられない名曲中の名曲 "Forever Young" で完全燃焼させてもらいました。ただ、元々アルバム2枚+未発表曲集しかレパートリーがなく、その大半を昨年出演時に使ってしまっているだけに選曲的にはあまり変わり映えしなかったのもまた事実。とはいえ、それを差し引いてもヘッドライナーに相応しい貫禄のステージで初日は終了。

個人的初日にハイライトは LOUD AND CLEAR, JSS, PC69。しかし、Paul Laine, Hugo, Jeff Scott Soto, David Readman, Danny Vaughn と凄いヴォーカリストが一堂に会するというヴォーカリストの祭典という意味では過去最高のラインナップだったかも。

About This Site

新譜レビューを中心にメロハーの「今」を伝えることを目的としたメロハーファンによるメロハーファンのためのメロハーサイトです。
Sorry, This site is Japanese only. If you want to contact me, please send mail to me
webmaster@melodicfrontier.com

お知らせ

MELODIC HARDROCK DISC GUIDE
2013年11月22日にディスク・ユニオン出版部門DU BOOKSより初の著書となる「メロディアス・ハードロック・ディスクガイド」を発売。厳選メロハー作品を400枚紹介。また、藤木昌生氏(BURRN!編集部)との特別対談も掲載。
全国の書店にてご注文受付中。また、以下のネット書店でもご予約いただけます。

DU BOOKS
Amazon.co,jp
HMV ONLINE
TOWER RECORDS ONLINE
楽天ブックス