THE GODS 2002 観戦記 - 2002.06.02 Live Report

PULSE
同じバンドでもこうも変わるものか。 THE GODS 2002 のトップを飾った PULSE のパフォーマンスは良くも悪くもそう思わせるライブを繰り広げた。昨年の GODS で始めて観た時は、楽曲や個々のプレイヤーの実力という点では魅力的ではあったもののバンドとして纏まりに欠けるかなり荒いパフォーマンスだったというのが第一印象だった。その GODS 出演以降、精力的にライブをこなしているという話を耳にしていたので、ライブバンドとして成長していることに期待を抱いてはいたのだが、実際のところ、昨年とは見違えるとまでは言わないものの、着実に成長していたという点においては期待通りだったと言って良いだろう。

しかし、本番を目前に控えシンガーの Simon Abbotts が脱退というか事実上解雇、後任に Ritchie Broadley なるシンガーを迎えての初のライブとなったのだが、この Ritchie Broadley が Simon Abbotts とはかなりタイプの異なる80年代的な派手さを持ったシンガーであるために、デビュー作よりプレイされた楽曲は同じ曲でありながらもシンガーが異なるというだけでかなり異なる印象を抱かせていた。というか、正直に言うと昨年のライブ及びデビュー作で聴かれた男臭い哀愁を帯びた熱さというこのバンドの最大の美点はすっかり影を潜め、その代わりに健康的な爽快さに支配されてしまった。この点に関しては失ったものがあまりにも大きすぎることを痛いほど実感させられた。

ただ、それに関しては Ritchie Broadley が悪いわけではなく、彼自身はステージを縦横無尽に駆け回ったり時に激しく観客を煽ったりと、自分自身をアピールするだけではなく、 PULSE としてのライブを少しでも良いものにしようと懸命に頑張っていた点に関しては評価しなくてはならないだろう。実際に歌唱力に関しても前任者とはあまりにもタイプが異なるために比較こそ出来ないものの、決して悪いシンガーではなく、3曲披露された新曲では自分の持ち味をしっかりアピール出来ており、中でもアコースティック系の朗らかなムードを持つバラードでは前任者には出せない独自の味を出していたように思う。

やはり自分がこのバンドに求めているものとはこうも違うものを提示されてしまうと困惑や失望の念を抱いてしまうというのが正直なところなのだが、その反面でライブバンドとして着実に成長し、新曲もそれなりに魅力的なものが揃っているなど、客観的に考えればそれなりに良いライブだったと思える部分もあったために、何とも言えない複雑な印象のままライブは終わってしまった。とりあえずはこの編成でのアルバムを聴くまではその回答は出そうにもない。


BAILEY'S COMET
THE GODS 2001 のラインアップに一度はその名を連ねながらもシンガーの脱退によりキャンセルとなった BAILEY'S COMET だが、今年はゲストヴォーカルに元 BLACK SABBATH のトニー・マーティンを迎えての出演となった。このバンドのデビュー作「 JUDGEMENT DAY 」はライブを観る時点では未聴だったのだが、エッジの効いたギターリフと随所で聞かれるツインリードのハーモニーが「 THUNDER AND LIGHTNING 」の頃の THIN LIZZY を彷彿させることもあって、雰囲気は良いと思えるものの、如何せん曲そのものの印象が薄いため、今一つのめり込めなかった。

中盤から後半にかけては数曲のカヴァー曲が披露された。まずは THIN LIZZY の "Wild One" のカヴァーがプレイされた。この曲ではトニー・マーティンではなくツインギターの片割れのジョン・ハードマンがリードヴォーカルを務めたのだが、その間トニー・マーティンは何をしていたかというと、ヴァイオリンのような楽器を用いてそのアイリッシュ的なメロディをより味わい深いものにしていた。

後半には THIN LIZZY 繋がりということなのか BLUE MURDER の "Valley Of The King" とトニー・マーティン在籍時の BLACK SABBATH の名曲 "Headless Cross" のカヴァーがプレイされた。前者はトニー・マーティンのキーに合わせてプレイされたのだが、オリジナルヴァージョンの持つドラマ性が再現できておらず正直言って今一つの出来だった。後者はオリジナルに忠実に再現するためにトニー・マーティンがギターシンセを弾きながらキーボードパートを再現していたが、絵的にはどこか間抜けに映っていたように思うし、やはり BLACK SABBATH でのライブと同様にサビではフェイクしていたりと "Valley Of The King" 程ではないものの、やはりトニー・マーティンが参加したからカヴァーしてみました以上のものが感じられなかった。それでも両曲ともオリジナル曲よりは遥かに印象が良かったというのは正直どうかと思うけど・・・


SHOTGUN SYMPHONY
今から10年近く前に当時の BURRN! にて GODS OF AOR なるメロディックなバンドばかりを集めたフェスティヴァルが行われるというニュースを目にした記憶がある。そのフェスティヴァルにはマーク・フリーやポール・レイン等と並んで当時まだデビューしたばかりだった SHOTGUN SYMPHONY も名を連ねていた。その後、 GODS OF AOR は THE GODS とその名を変え、今となってはメロディックロックのフェスティヴァルの代名詞となるほどの規模になるまでに至ったわけだが、その記念すべき10周年記念開催に出演することとなった SHOTGUN SYMPHONY はこの日を最後に10年に及ぶ活動に終止符を打つラストライブを行うこととなった。

彼らはデビュー作発表直後にライブアルバムを1枚発表しているが、私はそれを未聴であったために、彼らのライブパフォーマンスに触れるのは今回が初めてだった上に、スタジオ作に関してはどれも曲は良いと思えるもののライブに期待できるほどの何かというものを余り感じられなかったために正直言ってラストライブが観られることになってラッキー程度の期待しか抱いていなかった。しかし、アルバムでは線が細く、時にうわずりがちに聞えたトレイシー・ホワイトのヴォーカルはライブでは非常に存在感があり、バックの演奏はあくまで歌を活かすことを前提に己の仕事を堅実にこなすという職人気質のミュージシャンが揃っていることもあり、バンドが一丸となり楽曲の魅力を余すところなく伝えようと丁寧にプレイする様が聞き手に伝わって来たように思う。さらにセットリストに関しても出演が決まった時点でファンからリクエストを募り、その投票結果を元に選曲されていたこともあり、多くのファンが望む曲はほぼ網羅されていたように思うし、ファンはその自分たちのリクエストを元にプレイされる楽曲の一つ一つに熱心に耳を傾け、バンドは自身のプレイを楽しんでいるという非常に良いムードに包まれてライブは展開していった。

彼らに関してはアルバムを出してもそれに伴うライブ活動等の情報が何も伝わってこなかったこともあり、バンドとしての実体が見えづらく、ロックバンドというよりもスタジオ作において良質の楽曲を聴かせるミュージシャン集団的な印象が強かった。それだけに良質な楽曲をアルバム以上に魅力的に聴かせることの出来るパフォーマンスを見せてくれたのは良い意味で意外だった。ここまでしっかりしたバンドであると思わなかっただけに、ラストにプレイされた "Highway To Tomorrow" を聴き終えた時点では、解散に対する感傷的な気持ちよりも良いもの見せてもらったなぁという充実感の方が遥かに大きかった。


HONEYMOON SUITE
申し訳ないが、彼らの出演時間はこの日最初の休憩タイムに割り当てることを観る前から決めていた。そのため、あまり熱心に観ていなかったりするのであまり詳しいことは書けないのだが、雰囲気や演奏は良いんだけど曲があまり印象に残らないというのはアルバムと同様だった。

ただ、やはり80年代から活躍するベテランだけに、ライブにおいてオーディエンスに自分たちをアピールするためのツボはしっかり押さえているために、観ていても曲は差ほど印象に残らないものの、約1時間強のライブの最中にそれほど退屈するということもなかった。1曲目にプレイされたアップテンポの曲と往年の名曲 "Stay In The Light" はなかなか良かったです。出来れば "Love Changes Everything" も聴きたかったなぁ・・・


JEFF SCOTT SOTO
個人的にはこの日の目玉のだったジェフ・スコット・ソートは出演が決定した時点で新作ソロのプレビュー及び自己のキャリアの全てから選曲したベスト的なセットリストになると言われていたこともあり、果たして短い時間の中でどのような選曲で挑んでくるのか非常に楽しみにしていた。

ライブはアカペラのイントロに続いて TALISMAN の「 TRUTH 」でもカヴァーしていた QUEEN の "Let Me Entertain You" で幕を開け、間髪入れずに TALISMAN の名曲 "Break Your Chains" へと流れていく。3曲目以降数曲は新作ソロと「 LOVE PARADE 」からの曲が続いたが、どのキャリアにおいても一貫して貫かれているメロディとグルーヴの融合という点に置いては TALISMAN の楽曲と並べても違和感なくハマっていた。そして短めのドラムソロの後にはジェフが参加した映画「 ROCK STAR 」のサントラから "Stand Up And Shout" がプレイされた。正直言うとこの曲は大した曲でもないとは思うのだが、ライブで盛り上がるには最適の選曲であり、実際に盛り上がりを見せていた。やはりこういう観るものを楽しませる演出を施していたのも今回のライブの特徴だったように思う。

続いては新作ソロより "Eyes Of Love" なる新曲が披露されたが、これが美しいコーラスハーモニーによって奏でられるメロディが一度聴いたら耳から離れなくなるほど印象的であり、新曲でありながらもショウの中盤でのハイライトと化していた。そして AXEL RUDI PELL の「 BETWEEN THE WALLS 」収録の "Warrior" を挟み、ステージには現在 TALISMAN, HUMANIMAL でジェフと活動を共にするポントゥス・ノルグレンが登場し、 HUMANIMAL の "Again 2 B Found" がプレイされた。 GODS の1ヶ月前に Z-ROCK 2002 に HUMANIMAL として出演したばかりであったために、 HUMANIMAL の曲はプレイされないと思っていただけに、単にプレイされただけでなくポントゥス・ノルグレンのギタープレイまで観ることが出来たのは非常に嬉しかった。続いては TALISMAN の 1st から "I'll Be Waiting" がプレイされ、ここで初めて観客との掛け合いが行われ、会場は大いに盛り上がりを見せた。

ここで Howie Simon のギターソロタイムとなったのだが、その一方でアコースティックの準備が行われ、観客を退屈させることなくスムーズにアコースティックパートへと流れていった。そのアコースティックパートでは TALISMAN, EYES からの楽曲をメドレー形式で聴かせ、短い時間の中に多くの曲を詰め込んだために曲によっては食い足りない部分もあったのだが、それでもアコースティックアレンジの施された名曲の数々はもっと聴いていたいと思わせるだけの魅力を放っていた。そして、アコースティックパートの最後では "Don't Let It End" のさわりがプレイされ、そのまま曲は "On The Run Again" - "I Am A Viking" - "I'll See The Light Tonight" とイングヴェイの「 MARCHING OUT 」からの楽曲がメドレー形式でプレイされ、約60分に及ぶライブは幕を閉じた。

HUMANIMAL のアルバムを聴いた時点で以前と比べ声質が若干変化してきているように感じていたが、実際に過去と同じように歌いこなすにはやや辛そうに感じられる場面も多かったのも事実だが、それを抜きにしてもあれだけアグレッシヴなステージングをこなしながらあれだけの歌を聴かせてくれたのは見事としか言いようがなく、選曲面を含め、観るものを楽しませることに徹底したまさに期待通りの素晴らしいショウを見せてくれた。新作ソロ発表後には今回プレイされなかった TAKARA の曲などを含めてフルセットでのショウを観てみたい。


ERIC MARTIN BAND
当初出演が予定されていた MECCA がキャンセルになり、その代役としてエリック・マーティンが自己のバンドを率いて出演することとなったが、自分としては今年初頭に MR.BIG としての解散ライブで彼のパフォーマンスを見ていることもあり、この後に控えている HAREM SCAREM, TEN に備えるために申し訳ないが休憩タイムとさせてもらったためにちゃんと観ていなかったりする。

ショウは MR.BIG の楽曲とソロの楽曲で構成されていたが、この時点では彼の新作ソロ「 I'M GOIN' SANE 」はリリースされていなかったために、その新作からの曲では大きく盛り上がるということはなかったのだが、曲が終わると大きな拍手で迎え入れられていたことからも、曲そのものは好意的に受け入れられていたように思う。そしてラストにプレイされた "To Be With You" ではジェフ・スコット・ソートとボブ・カトレイがコーラスで参加するというなかなか貴重なものを観ることが出来たのも印象的だった。


HAREM SCAREM
思えば RUBBER への改名騒動から一転して HAREM SCAREM 名義の復活、その名義を復活するに見合うだけの内容を誇る傑作「 WEIGHT OF THE WORLD 」の発表、そしてそれに伴うイギリスでの初ライブが GODS 10周年の記念開催と全ての御膳立てが完璧に揃っていた状況での HAREM SCAREM のライブはオープニングの "Change Comes Around" が終わった瞬間に爆発的に沸き起こった大歓声がイギリス及びヨーロッパのファンがどれだけ彼らのことを待ちわびていたかを物語っていたように思う。

以降も新旧を問わずに繰り出される名曲の数々をバンドと共に歌い盛り上がるファンの姿には、いつか彼らのライブをその眼で観られることを願いながら歌詞やメロディの一つ一つを熱心に聴き込んでいたのかもしれないと思った。中でも彼らのライブにおいて欠かすことの出来ない名バラード "Honestly" での大合唱は日本でもこれだけ会場が一体になることはないだけに、単にバンドの演奏が観られる以上の、多くのファンと共にその瞬間を共に出来たことに感動してしまった。この辺りはアルバムが出る度に来日公演を行うだけでなく、オリジナルアルバムの他にも数々の企画盤のリリースやプロモーション来日などで彼らに接する機会の多い自分のような日本のファンというのは非常に恵まれているのだなぁと改めて実感した。

ただ、今回のライブはクレイトンのドラムが今一つ安定感に欠いていたり、ハリーのヴォーカルは時にうわずっていたりと彼らのライブを何度も観ている人間にとっては、決して本調子とは言えない内容であったことは否定できない。しかし、それでも元々ライブ巧者のバンドであるだけに選曲、演奏を含め、盛り上げる部分とじっくり聴かせる部分をきっちり踏まえたいつも通りの HAREM SCAREM のライブであった上に、選曲面においてもこのところライブでプレイされることのなかった "Warming A Frozen Rose" や 初めてライブで聴くことの出来た "How Long" 辺りが盛り込まれていたこともあり、結果的には非常に満足度の高いライブであった。それだけに終盤でピートのギターの弦が切れてしまったせいで、セットリストをカットせざるを得なくなり、予定よりも早く終了しなくてはならなかったという点だけが非常に心残りであった。


TEN
TEN に関してはあの悪夢の日本公演にて大いに失望させられた上に、春に行われた ASIA とのツアーにおいてもあまり評判が良くなかっただけに、そのような状態では期待しろというのが無理であってまったく期待せずにクリス・フランシスがどの程度成長ているかを確認できればいいや程度にしか考えていなかった。

日本公演と同様に "March of the Argonauts" が流れ、そこから "Fear The Force" へと突入する際にいきなりステージ両側からパイロが上がったのには驚いた。他にもステージ後方には他のバンドの時にはなかったバンドロゴを掲げられていただけでなく、全出演バンド中最も長い時間を貰えていたりと、出演順こそ HARDLINE が最後にはなっていたが、実質上のヘッドライナーは TEN であったのは間違いないだろう。

今回最も気になっていたクリス・フランシスに関しては、日本公演の時は頬を赤くしながら終始うつむいて自分のギターに没頭しているといったかなり素人臭い雰囲気にはかなりガッカリさせられた。しかし今回はギターソロの時は相変わらずうつむいてはいるものの、曲間では「手を振り上げろ!!」と言わんばかりのゼスチャーでオーディエンスを煽ってみたり、更にはプレイの最中にメンバーやオーディエンスに笑顔を見せたり、 "Wait For You" ではコーラスにも参加するなど、日本公演の時とは別人のようになっていたのは驚きであり、また嬉しくもあった。そしてよく見てみると口元には髭なんぞをたくわえていただけでなく、ツアーでの経験が少しづつ自信に繋がってきているのだろうか、顔つきそのものがいくらか精悍になっていたような気がする。

ただ、スティーヴ・マッケンナとジョン・ハリウェルが頻繁に動き回るのに付いていこうとしているのはわかるものの、その動きに付いていけずにドラムキットの前をウロチョロしているのは目に付いたが、それでも自発的にステージを動き回ろうとしている様子は伺えたし、そして何よりもあの素人臭いギター小僧が自分で考えて TEN というバンドの中でのポジションを確立しようとしていることが何よりも嬉しかった。ゲイリーをはじめとする他のメンバーもそれを察してか積極的にクリスに絡んでいたように思う。

そしてセットリストを始めとするショウの構成自体も日本公演と比較しても実に良く練られていたように思う。日本公演ではアップテンポの曲とバラードが交互に演奏されていた上に曲ごとに次の曲のコメントが入ったりと流れの悪さが気になったが、今回は盛り上がる曲とじっくり聴かせる曲を上手く配分してセットリストにメリハリを付けていた上に、ゲイリーが MC をしている間にポール・ホドソンがタイミング良く次の曲のイントロを弾き始めるといったように進行の流れも格段に良くなっていた。個人的には「 BABYLON 」から "The Stranger", "Black Heated Woman" が選ばれていたり、本編最後ではライブで盛り上がるにはもってこいの "Red" がプレイされたのも嬉しかった。

正直日本公演に関してはあまりの酷さに、この程度で安定してしまうのであればいっそ解散したほうがまだマシだと思っていたのだが、今回こうやって致命的なメンバーチェンジを経てなんとかバンドを再起させようし、それが少しずつ実り始めて始めていることを確認できたのが何よりの収穫だった。確かにゲイリーが安心して歌に集中するにはクリス・フランシスはまだ荷が重過ぎる部分もあるが、それでも自分で考え、バンドの協力も得て TEN のギタリストに恥じないプレイヤーになろうとしている様が伺えるし、それを考えればもう少し見守っていいんじゃないかと考えを改めた。いずれにせよ、使えないから替えるといった荒療治ではなく、あくまで今の編成でバンドとして成長していけば、 TEN の未来は決して暗くはないと思う。今はまだ満点は上げられないが、少なくとも日本公演のレポで書いた「解散してくれた方がまだマシだ」という発言は撤回したいと思う。


HARDLINE
今や NOW AND THEN / FRONTIERS RECORDS の専属セッションギタリストになったと言っても過言ではないジョシュ・ラモスをギタリストに迎えているだけでなく、男性一人、女性二人の計3人のコーラス隊を率いるなど、総勢9人の大所帯の編成での出演となった HARDLINE はヘッドライナーというよりも「あの伝説のバンドが一夜限りの再結成」といった感じのフェスティヴァルの最後を飾るある種のセッション的なムードの中でライブを行った。

オープニングのキーボードに続いて、いきなり名曲 "hot Cherrie" のリフが鳴り響いた時はまさかこの曲を頭に持ってくると思っていなかっただけに正直かなり驚いた。実はジョニー・ジョエリのヴォーカルに関してはかつての HARDLINE でのライブのブートレッグを聴く限りではアルバム通りに歌えておらず、結構ガッカリしたものだったのだが、実際に目の前で見るとまるで HAREM SCAREM のバリーがヴォーカルに専念したかのようなゴリポンちっくな野性的かつアグレッシヴなステージングで激しく動き回っているにも関わらずフェイクすることもなくしっかり歌えていたのには一安心という感じだった。

一方のジョシュ・ラモスはというとやはり人様の楽曲だからなのかまさに無難と言うに相応しい、安心して聴いてはいられるけど差ほど魅力的でもないといった程度のプレイを聴かせてくれた。もしこれが今後 HARDLINE の正式メンバーとして活動していくのであれば不安を憶えてしまうが、今回はあくまでジョニー・ジョエリが主役であるし、セッションギタリストという立場であることを考えれば堅実な仕事をこなしていたと解釈して良いと思う。

夏に出る予定の新作からは3曲ほどプレイされていたが、 "Wait" なる曲は90年代のモダンヘヴィネスに影響を受けたかのような中途半端な楽曲で、これはかなりつまらなかったが、ドラマティックなバラード "Face The Night", 開放感溢れるポジティヴな8ビートナンバー "Only A Night" の2曲は非常に素晴らしく、これを聴いて新作への期待も十分に高まった。また「 DOUBLE ECLIPSE 」からの楽曲も "Everyting", "I'll Be There" などといった高校生の頃聴きまくった名曲の数々が目の前でプレイされる様には、ひたすら気持ち良く楽ませてもらい、ラストの "Dr. Love" でもってアンコールも特になく約1時間のライブは終了となった。

前述のようにフェスティヴァルを最後を飾るセッション的なライブであった上に、このような編成でバンド活動を継続していくとは到底思えないというのは否定できないが、フェスティヴァルの最後だからこそこういうライブもありかなと思ったというか、クダクダ言わずに楽しんだもの勝ちといった感じの爽快なライブだった。例年ならヘッドライナーが終わると「あ~あ、終わっちゃった・・・」という充実感とどこか寂しさが残るものなのだが、今年は「ああ、終わった終わった!!」という感じでスッキリと THE GODS 2002 は幕を閉じた。

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