ADRIANGALE - Crunch

Label : KIVEL RECORDS | Cat-No. : none | Release Date : 2004.04.30

1. Breaking Stride 2. Crunch! 3. Faith 4. Without A Moments Notice 5. Tougher Than It Looks! 6. When In Rome 7. Long Gone 8. The Thin Line 9. Question 10. Freedom 11. This Time 12. Last Call

アメリカ出身のメロディアスハードロックバンドの 3rd 。前作までリードギタリストを務めていた Eddie Campbell が脱退、後任には Scott Miller なる人物が迎えられている。前作で確立したハードネスを損なわずにメロディに趣を置いたメロディアスなハードロックという基本路線は本作においてもまったく変わっていない。

個人的には前作までにおいて楽曲のメロディアスさを強調することへの貢献度の高かった Eddie Campbell の不在がどのような影響を及ぼすのかという懸念がなかったわけではないのだが、新加入の Scott Miller はトーンやニュアンスといった自分の音に対する拘りの強さを感じさせるテクニカルなプレイを聴かせてくれる技巧派であるため、前任者に比べて聴き劣りするといったことはない。また、リードギタリストの交代が影響したのか、バンドのリーダーである Vic Rivera が以前に比べリードギターを弾く場面が増えたこともあり、結果的にはメンバー交代によりギターアレンジの幅が広がったと言えるであろう。

楽曲的には前述の通り基本路線は変わっていないものの、前作でのメロウネスの補強の代価として失われたハードネスを若干取り戻しているといった印象を受ける。特にヨーロッパのバンドが意図的に避けている縦ノリのリズムを積極的に導入することで生み出される芯の太いハードネスを主軸にメロウかつキャッチーなメロディを挟み込むという柔と剛のバランス感覚が絶妙に働いた彼等ならではのメロディアス・ハードロックは普遍の魅力を放っている。それに加えオープニングに聴き手の期待感を煽るハードエッジなインスト小曲 "Burning Stride" を持ってきたり、HAREM SCAREM の "Mandy" を彷彿させるメロウなギターインスト曲 "Freedom" のような曲があったりと今までにはなかった新たな試みがなされている点も本作の特徴といえるだろう。

そして、本作を単なるメロディアスハードロックの良作に留まらない特別たるものにしているのは "Faith" という曲の存在であることは間違いない。メロウネスとハードネスという柔と剛のバランス、エモーショナルなヴォーカルが織り成す流麗なメロディ展開とキャッチーなコーラス、楽曲を魅力を最大限に引き出すために練りに練られたテクニカルなギターソロとその全ての要素が巧みに構築され駆け抜けるこの曲は彼らの代表曲となる必然性を持つと同時に、ここ最近これほどのインパクトを持つハードロック曲を耳にする機会はなかっただけに、初めて聴いたときの衝撃は今なお生々しく記憶に刻み込まれている。

メンバー交代によるバンド体制の補強に加え、誰をも唸らせる名曲 "Faith" の誕生と、アルバムとしてのクオリティの高さもさることながら、他の誰でもない ADRIANGALE というバンドのアイデンティティを本作において完全に確立したと言って良いだろう。

Score : 9 / 10

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