ECLIPSE - Second To None

Label : NIPPON CROWN | Cat-No. : CRCL-4579 | Release Date : 2004.04.01

1. Always Standing 2. All I Do 3. Second To None 4. Street Of Gold 5. I'll Ask For You 6. Nothing Between Us 7. Road To Forever 8. Body And Soul 9. Something You Do 10. Season of Life 11. Better World 12. Masterpiece Girl *
* : Japanese Bonus Track

スウェーデン出身のメロディアス・ハードロックバンドの 2nd 。前作「 A TRUTH AND A LITTLE MORE 」発表以降、Anders Berlin (Keybords, Drums) の脱退を機に Magnus Ulfstedt (Drums), Fredrik Folkare (Bass) を新たに迎え4人編成のバンドとしての体制を整えての作品となる。また、キーボードは前作でもゲスト参加していた Mats Olausson がプレイしている。

そのメンバーチェンジは音楽性に大きな影響を与えたのか、幾分モダンさの感じられるアレンジで聴かせる北欧メロディアスハードという路線こそ前作と同一線上にあるが、専任のキーボーディストがいなくなったことによりギターをより前面に押し出しハードネスを強調した肉感的かつ強靭なハードロックサウンドへと進化を遂げている。しかし、単にギターが前面に出たことだけがハードネスの増幅に繋がっているわけではなく、専任のリズム隊を迎えたことにより、活きたリズムとハードなギターが融合することで生み出される躍動感溢れるグルーヴがそのハード志向への進化の大きな原動力になっているように思う。

また、キーボードの役割が後退したことがギタリスト Magnus Henriksson のプレイヤーとしての技能とアレンジャーとしての才能を開花させた点も聴き逃せない。骨太なリフとテクニカルなリードプレイは更なる冴えを見せるだけに留まらず、メロウネスを前面に押し出したヴォーカルオリエンテッドな楽曲ではクリーントーンのアルペジオで音の隙間を埋めることで楽曲をよりメロディックに聴かせたりと、キーボードの後退を考え抜かれたギターアレンジで補填したことが ECLIPSE というバンドの個性をより深いものに成し得ていると言えるだろう。そしてバンドの中心人物である若き天才 Erik Martensson の Goran Edman を彷彿させるマイルドな深みと Joey Tempest 的な力強さを兼ね備えた天性の美声を活かした憂いと哀愁に満ちたメロディは相変わらず素晴らしく、その美旋律の前に聴き手の感情は激しく揺さ振られる。

アルバムは骨太かつ力強い疾走感と壮麗に流れるサビのメロディが聴き手を他の誰でもない ECLIPSE ならではの音世界へと誘う "Always Standing" で幕を開ける。モダンな雰囲気を感じさせるシンプルかつコンパクトに纏められた爽快かつキャッチーなポップチューン "All I Do", 動きの多いドラミングと爆発力のあるメロディがダイナミックに躍動する "Second To None", 幾分ダークな雰囲気の中で狂おしいほどの哀愁美が流麗に展開する"Street OF Gold", ドラマティックなストリングスアレンジをバックにコーラスを抑えヴォーカルの表現力で聴かせるバラード "I'll Ask For You" と序盤から名曲レベルの楽曲が次々と繰り出される。

後半はヘヴィなギターリフとデジタル的なキーボードが畳み掛けるパワフルなミドルテンポチューン "Nothing Between Us" で再び加速し、爽快な雰囲気の中にマイナーコードを盛り込みメロディに深みを与えた "Road To Forever", 剛の中に盛り込まれた柔和な憂いを持つメロディがアグレッシヴに疾走する "Body And Soul", DEF LEPPARD を彷彿させるグルーヴィーかつ重厚なコーラスハーモニーが彼らの 80's ハードロックからの影響を露にした "Something You Do", ヘヴィリフとクリーントーンを巧みに使い分けるギターと抑えた歌唱がアグレッションとメロウネスを同居させたスピードチューン "Season Of Life" はアルバムのハイライトと言えるだろう。そしてアコースティカルな音像で聴かせるヴォーカルの深みのある歌唱がアルバム締め括るに相応しいバラード "Better World" でアルバムは幕を閉じる。加えて日本盤にはボーナストラックとしてポジティヴなメロディがハネる軽快なポップチューン "Masterpiece Girl" が収められており、こんな質の高い曲を特別に聴かせてもらえるとは日本人に生まれたことに感謝しなくてはならないだろう。

前作の時点では Erik Martensson の溢れんばかりのアイデアを作品として封じ込めるためのスタジオプロジェクトという側面が強かったように思うが、本作では専任メンバーを迎えたことでその溢れんばかりの才能がロックバンドとして生命を宿した瞬間を記録した名盤であることに疑いの余地はない。

Score : 10 / 10

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