UNRULY CHILD - UC III

Label : KING RECORDS | Cat-No. : KICP-915 | Release Date : 2003.02.05

UNRULY CHILD - UC III1. Tear Me Down 2. Falling 3. All Around Me 4. Bring Me Home 5. Sleeping Town 6. You See Three 7. Kings of Tragedy 8. Vertigo 9. Shades of Love 10. Unruly Child 11. Something 12. Ruby Tuesday (Japanese Bonus Track)

約4年振りとなる3rdアルバム。今作より新たに Philip Bardowell をシンガーに迎えている。音楽性は前作の延長線上にあるオーソドックスなアメリカンロックを基調としたメロディアスなハードロックを聴かせているが、シンガーの交代に加え、何曲かにおいてモダンなヘヴィさを取り入れていたりと従来とは異なる一面を持った意欲的な作品となった。

新加入の Philip Bardowell だが、前任のマーク・フリーやケリー・ハンセンのよう伸びやかなハイトーンの持ち主ではなく、どちらかというと中音域での歌い回しで聴かせるタイプのシンガーなのだが、男っぽい熱さを伴った歌唱を聴かせる確かな実力を持っているので、前任者とは感触こそ異なるものの、シンガー交代によるヴォーカル面でのクオリティの低下はまったく感じられず、バラードでの情感という点においては前任者には持ち得ないであろう独自の色合いを表現している。

楽曲面では 1st では "Who Cries Now", 2nd では "Heart Run Free" と過去2作にはアルバムを代表する1曲が収録されていたのだが、今作では残念ながらそこまで強烈なインパクトを放つ曲は見当たらない。ただ、アルバム全体を通しての決めに欠けるきらいはあるものの、どこか冷めた雰囲気のあるコーラスが印象的な "All Around Me", 洗練された音像をバックに Philip Bardowell の表現力豊かな歌唱が聴き手の胸に迫るバラード "Bring Me Home", フックに満ちたメロディをドラマティックな展開で聴かせる "Kings Of Tragedy", バンドのテーマソングともいえる軽快なロックンロール調の "Unruly Child", 大陸的な大らかさがアルバムを締めくくるにふさわしい "Something", どこか懐かしさを感じる仄かな哀愁を伴った "Ruby Tuesday" など、フックのあるメロディを多彩な曲調で聴かせてくれる楽曲を多数収録しているだけでなく、過去2作では無個性気味に感じられた楽曲に一本筋の通った統一感のあるアルバムに仕上がっている。

前2作はバンドとしての個性や色合いというよりもシンガーの個性に依存することでクオリティを保っていたというのが正直な印象だったのだが、今作では無名ながらも実力を持ったシンガーを見つけたということに加え、楽曲作りの面においてもバンド自身の地力がようやく垣間見えたような気がする。今まではアルバムを出す度にシンガーが交代したり、楽曲面でのバンドの色合いが希薄であったりと固定的なファンを掴めない要因の多いバンドであっただけに、今後はメンツを固定しての継続的な活動に期待したい。

Score : 7 /10

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